企業の良さは知名度と必ずしも比例しない。人気の低い優良な企業の求人の探し方

知名度や人気の高い企業は競争倍率が高い上に「応募が集まりやすい企業」だからこその課題があることも。

さあ、仕事を探すぞとなると多くの人は求人サイトで求人を検索し始めるはずです。そしてでてきた一覧の中からよく知っている企業や好きな企業の求人を見ていく人がほとんどです。事実として知名度と人気、そして応募の間には相関関係があります。但し、ここで落とし穴があるのが知名度の高い企業だから働く人にとって良い会社というわけではありません。まず、最初に人気企業は応募がたくさん集まります。そのため面接から採用、入社、就業へと進んでも、入社した後も代わりの人がいくらでもはいってくる状態にありますので、熟練度が求められる一部の仕事を除けば、入社した後は安泰で幸せというわけにはいかない場合もあります。代わりはいるからということで、人の入れ替わりのスピードが速い会社も多くあるためです。

競争倍率が高く、入るのも大変なのに入社した後もつらいプレッシャーを受け続けるのは、働く人にとって必ずしも良いこととはいえません。どうせなら真逆の人気がないから競争相手はあまりいない、しかも、だからこそ入社した後も大事にしてもらえるような会社で、かつ優良な企業に入社できたら、この上なく、就職や転職という観点での効率という点からいえば良いことかもしれません。

知名度と人気は企業の優良さを示すものではなく接触量によるもの。そのため業界によって大きな差が生まれやすい

まず人気という点で実物をみていきましょう。下の表はマイナビさんで発表された文系学生の総合の人気ランキングです。

第1位 JTB
第2位 ANA
第3位 東京海上日動火災保険
第4位 ソニー
第5位 JAL
第6位 味の素
第7位 伊藤忠商事
第8位 コナミ
第9位 ソニーミュージック
第10位 アサヒビール
第11位 エイチ・アイ・エス
第12位 オリエンタルランド
第13位 JR東日本
第14位 ニトリ
第15位 ロッテ
第16位 三菱UFJ銀行
第17位 損害保険ジャパン日本興亜
第18位 資生堂
第19位 野村證券
第20位 トヨタ自動車
第21位 近畿日本ツーリスト
第22位 日本郵政グループ
第23位 三井住友銀行
第24位 明治グループ
第25位 サントリーグループ
第26位 日本生命保険
第27位 一条工務店
第28位 Sky
第29位 第一生命保険
第30位 オムロン

参考: https://job.mynavi.jp/conts/2020/tok/nikkei/ranking20/rank_bun_all.html

これを見れば一目瞭然なので、自分が消費者としてや利用者として接触したことがある企業、もしくはテレビやネットなどのCMなどで目にしている企業がほとんど、いえ全部とえいます。もちろんそうした多くの人の目に触れる事業をやっているということ、そうした宣伝費を使うことができる時点で優良なことは間違いないといえますが、ただし、財務的に、そして業界の将来的に考えて優良な企業ばかりかといわれれば、そうでもありません。

たとえば、銀行などは中で働いている人たちが一番よくわかっている話として、将来性という点で疑義ありの状態にあり、そのことについて悩んでいる人たちが多くいます。特に地銀などはゼロ金利政策の影響もあり、収益の柱が厳しい中で、民間の営業系会社よりもきびしい営業活動を課せられているような状況のところも耳にします。メガバンクであっても、実際に銀行にいけばわかりますが、とても現代とは思えないほど、大量の紙への記入を必要とする業務が多く、そもそもデジタル化を正しく進めていないことによって人員が必要なだけの状態になっているという実態があります。つまり、現代基準の正しい形にすれば、メガバンクは現在ほどそもそも人がいらないというわけです。そして、これはメガバンク、地銀、両方にいえますがキャッシュレス社会の到来は人員を大幅に不要にしていきます。いまは、現金を取り扱うことが多いため、その管理、計算等に多大な工数を要していますが、これらが一気に簡略化されていくとどうなるかというと、必要とされる人員が大幅に減ります。そのため、将来性としては銀行は、労働者目線ではきびしいと言わざるを得ない状態ですが、人気ランキングではいまだに上位に多数あります。

結局のところ、人気というのは本当に良い会社で、良い条件だから人気になっているわけではなく、知名度に依存している部分が多いということです。

見るべきは「財務諸表」に加えて「将来性」とそして「ディフェンシブ」であること

では、具体的には知名度に依存しない優良企業はどうやって探すかといえば、大きく3点です。ひとつはシンプルに財務状況でみるという点で「財務諸表」です。どんなに見た目が華やかで、立派なオフィスを持っていても実際には会計上は無理している会社というのが、実はけっこうあります。そして、この財務諸表は会社の文化を見ることできるという点で非常に優れていて、リスクをとってチャレンジするレベルならまだいいですが、無謀な状態にある会社なども一目瞭然にしてくれます。

次に見るべきは「将来性」です。ここでいう将来性というのは会社そのものではなく、働くあなたのキャリアという点においてです。もし、短期間しか仕事をする気がないとしても、成長業界、成長企業で働いていたという実績はあなたにとってプラスになります。長期で働くのであれば、あなたの在職期間中、ずっと成長を続けていく企業で働けるというのは精神的に良いものであるはずです。この将来性は見極めは難しいため、これだけを考えていけばいいという特効薬のような見抜き方はありませんが、絶対に将来性がない事業から消去法でみていくと見つけやすいといえます。たとえばAIや自動化、この技術革新によって近年、様々な仕事が変わってきていますが、これからさらに加速していくと予想されています。そう考えた時に「自動化できてしまうであろう仕事」がメインの事業である場合、会社は成長していったとしても、人は必要なくなっていきます。そうしたことを踏まえて、なくなる業務が多い会社や業界というのは、将来性がないといえます。

最後がディフェンシブです。これは株式などでよく使われる用語ですが、不景気銘柄ともいわれ、景気の波に対して強い業界の企業のことになります。一般的に知名度の高い会社の多くは、景気に左右されやすいものが比較的多くなります。たとえば旅行やエンターテイメントといったものは、不景気の際にはまっさきにカットされることから、会社の業績は落ちやすく、景気次第なところもでてきます。それに対して水道、電気をはじめとしたインフラ系というのは、景気が良くなっても恩恵が少ない代わりに、景気が悪くなってもさほどマイナスもなく、安定しることができます。ディフェンシブの企業は、大手も多くありますが、関連というところで企業を広く見ていけば、不人気だけど実はよい会社というのが意外に多く出てきます。この3つ目の条件は、攻めの姿勢を人生で大切にしている人にはマイナスの要素になってしまいますが、多くの人におすすめできる条件です。

知名度、そこからくる人気によって採用力が高い企業があるのは事実ですが、その求人への応募があなたを必ずしも幸せにしてくれるわけではありません。より効率的で、より良い転職、就職活動になるよう、みんなが注目していない優良企業の求人も是非探してみてください。

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