自動車メーカーに就職しようとする人に絶対に知っておいてほしい、世界で起こっている自動車業界を取り巻く変化

自動車メーカーは世界を相手に戦うための熾烈な競争を勝ち抜く努力をし続けている

自動車業界は近年、技術革新の影響を受けて電動化、そして自動化といった次世代自動車の実用化、普及に向けて水面下で激しい戦いを繰り広げている。世界的に広がる環境問題に対する対策のひとつとして、トヨタ自動車がハイブリッドで抜け出していたのは今は昔で、最近では完全な電動化へのシフトなどへの取り組みで国レベルを巻き込んで、各社が熾烈な競争の真っ最中だ。

少し前までは自動車業界に存在しなかった企業が急速に存在感を示しはじめているが、その代表的な企業のひとつがアメリカのテスラ社である。テスラ社は完全な電動化だけでなく、自動化、通信といった次世代カーに求められる要素を取り入れ、これまでの自動車の概念を壊し、アメリカでは特定の層ではあるものの、確実に受け入れられはじめている。

こうした動きは特定の企業の枠を超えて、国策として国レベルで大きく動き出しており、中国などは世界をリードする新しい産業を作るという目的に加えて、国内で問題になっている大気汚染をはじめとした環境問題を解決するためにも助成金をはじめとする、様々な施策を打ち出して注目されている。

また、現代では世界中で多くの人たちがあらゆるものへの所有することへの欲求が依然と変わり、減少し続けている。そうした中で共有、シェアという考え方や、そうしたビジネスが広がりを見せ、これは自動車などにおいても同様である。そうした中で、新しいビジネスが登場するなど、自動車業界はこうした市場を形成する多くの人々の感覚、常識の変化にあわせて変化していくことが求められている。

世界が変化し続ける中で、自動車メーカーも同様に変わることが求められている。これから数十年で、大きく変化していくと予想される業界のなかでも上位に位置するのが自動車業界なのだ。

生き残りをかけた次世代カー戦争。電気自動車や自動運転の実用化に向けて国を超えた提携合戦が勃発中。自動車メーカー間だけでなく、ソフトウェアメーカーたちも自動車業界内で急速に台頭

自動車メーカーといえば、世界を見渡しても企業数は少なく、多くはグローバルブランドである。トヨタ、日産、ホンダ、BMW、フォード、GM、アウディなどである。多くの人が知っている自動車メーカーたちだが、次世代の戦いでは、こうしたハードメーカーとしての企業だけでなく、AmazonやGoogle、AppleやDeNA、バイドゥといった様々な国のソフトウェアメーカーも登場することになる。これらのソフトウェアメーカーは、自動運転のコアとなるAIなどの開発、提供などを行うもので、多くの自動車メーカーと提携、協業するかたちで自動車業界のなかで台頭してきている。どこまでを自社で行い、どこからは外部の企業と共同で進めるのか。業界内の規格を抑えるためにも、自動車メーカー、ソフトウェアメーカーといった垣根を越えて提携によるグループ作りの戦いがヒートアップしてきている。

自動車メーカーのこれからの人材に求められるのは製造業や小売業といった枠を超えた新しい社会生活の在り方を提示できるクリエイティビティと社会性

かつての自動車業界は、良い自動車を作る、そして販売するという中で、純粋に早い、安全、快適といったキーワードを満たす、モノ作りへのこだわりが中心にあった。しかし、今、そしてこれから求められるのは社会問題の解決という考え方と、新しい社会生活の在り方に対する提案である。自動車が自分で運転するものというのが常識である時代と、自動で運転してくれるものという常識になった時代では、良い自動車の定義は間違いなく変わる。そして、ネット環境など通信の急速な発展によって、自動車もつながることによる新しいサービスと連携することで、自動車が移動手段以上の価値を作り出すこともできるようになっていく。そうした中で良い自動車とはいったい何か。かつで電話といえば、特定の場所に固定されているものであった。それがいまでは持ち歩ける、移動できるものとして考えるのは常識となっており、またネットにもつながり、どこにでも持ち歩ける、ネットにもつながるということで、全く新しいサービスが生み出されていった。

自動車もこれからまったく新しいものへと生まれ変わっていく。かつての自動車の常識から、全く新しい常識への変化が生まれるのである。そうなると自動車メーカーで働く人たちに求められるものも自ずと変わっていく。新しい常識を作るクリエイティビティ、そして移動するというだけでなく、社会の問題を解決していくという社会性を持った人間が、これからの自動車メーカーで求められていくはずである。

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